2015年5月21日木曜日

地域とおうちベンチャー

昨日は新潟市に出張。空いた時間に趣味の街ウォッチをすることに。

1カ所目は、たまたま見つけた「沼垂(ぬったり)商店街」(沼垂テラス商店街)。雑貨屋さんやカフェ、天然酵母パン屋さん、お惣菜屋さん、居酒屋さん、ギャラリーなどなど。手作り感満載のお店が軒を並べている。
長屋風の古い商業施設を改装してこの4月にオープンしたということだが、定休日の店が多く半分以上の店はシャッターが閉じられたまま。(私はにぎやかな日に出歩かないので廻りが悪い)
それでもたまたま開いていたお店やインフォメーションにインタビュー(駐車場、周辺観光など)を試みるも、数件では時間がもたず、興味津々をひきずったまま次へと向かう。
月に一度の朝市や日曜祭日には随分賑わうだろう。


2カ所目は気になっていた古町の「えんとつシアター」。こちらも、この4月にオープンした席数50席の多目的劇場。たしか商店街の空き店舗対策で開設したと聞いた。催しが入っていなかったのであまり期待せずに立ち寄ってみたがやはり惨敗。チラシすらも置いてない完全休日だった。

ならばと古町モール。ところが接近するも以前と変わった様子もなく寂しい雰囲気で足を踏み入れる気分にならない。ぷらっと本町も同じような状況。
 
途中、人情横丁。これまた長屋風商店街に出くわした。先ほどの沼垂商店街と似ているな、と思ったが比較してみるとこちらのほうが今の形の商店街としては古そうである。店構えが街に染み付いた感がある。


さて、事前学習に乏しく本日の街歩きは不完全燃焼ながらも、こういった予備知識の無い視察ほど客観的な空気を直に感じ取れてよい。ということで機会をみて深く調べてみようと思う。

以下気のついたところ

  1. ショッピングを楽しむ人より、ショップを楽しむワカモノが活き活きとしていた。
  2. 「店やってませ〜ん」のノリ(マイペース)の店と、お客様がいようがいまいが同じ時間に店を開け同じ時間に店を閉め(堅実商売)、定休日など無いのでは?と思えるような比較的ご高齢な方がやっている店の2種混在。
  3. 店員が座っている店と立っている店。座っている店はパソコンかスマホを覗いている。立っている店は通りやお客さんの方に身体を向けているか、忙しなく動き回っている。(座っている人がお客さんを見てないという意味ではありません)


●さて本題の・・

市街地開発、リノベーション、ブランドマーケティング。いろんな見かたができるがあえて「若者のスタイルとまちづくり」として考えてみる。

生活のためのお金を稼ぐためや、ビジネス経営を目的として商売をするのであれば、顧客の求めるものに応えるような店舗運営が第一義である。そこで昔ながらの商人は、これまでの得意客を大切にし、スタイルを変えずに商いを営む中で地道な経営努力を積み重ねている。一方若者はというと、生活苦に陥るほどの経済的な危機状態に無いという前提で、自分がやってみたいことをそれを支えたい顧客と一緒に楽しんでいるように見える。要するに商売の固執する部分が違うように思える。
親の商売を継いだ訳ではないし、その多くは確固とした長期的ビジョンやプラン、大きな資本に支えられているわけでも無い。そういった今どきのスタイルをあえて「おうちベンチャー」と呼んでみたい。

フリマが発展してクラフト市になり、屋台村がケータリング業になり、趣味が講じたおうちカフェもあれば、インターネットを使った個人のライフスタイルから生まれたコンテンツがビジネスとなったりする。
それに個が群がり、彼らにとってはその群が持続的に脆弱かどうかはいま問題ではない。
このように展開する「おうちベンチャー」は大手企業、あるいは歴史ある中小企業が最も苦手とする分野だ。
どんなまちでもこの傾向は否めないが、それがムーブメントとしてまちづくりの主役になるのであればそれは受け入れる必要はあるが、本質はその若者のスタイルがどこに流れていくのか、地域がどう関わっているか、の2点。そこが最も重要な部分で目が離せない。

特に2点目の「地域との関わり」について強調するが、
「おうちベンチャー」が叶えようとしているものを、自分のライフスタイルであったりそこで顧客と形成する「画」にあるとしよう。もしそこに地域との関わりが希薄であれば、地域はその業態の変化とともに弾き飛ばされてしまうか、最悪その地から離れていってしまう。 = 早い話場所はどこでもいい。
ならば私は、むしろ地域が「おうちベンチャー」を育てる、いや産むファクター(素因)を意識的に提案すべきと考える。
当妙高市に言及すれば、妙高山や関田山脈に由来する土壌や水系を気候が取りまき、そこに産する米や農産物、山の幸、その加工品。それらに関わる人や産業や文化がその素因となり得る。
方法についてはいろいろあるだろう。それについてはみなさんの意見を是非とも聞かせて欲しい。

どんな世界でも新興勢力に勢いがあることに間違いない。それが地域とどう結びつくか、現存企業とどういった立ち位置で商圏を共有するかが重要である。それは起業する側ばかりに任せてはおけず、地域が単なる応援にとどまらず、どうアプローチし協働していくかが次世代へどう繋げるかのポイントとなる。そのように感じている。