2019年1月22日火曜日

妙高市初のオープンデータ研修会に参加「繋がればすごく楽しいイノベーション」

5つ星オープンデータと鯖江の事例【妙高市 オープンデータ研修会】 株式会社jig.jp会長 福野泰介(1日1創)

平成31年1月21日、妙高市役所402会議室で行われたオープンデータ研修会に参加しました。講師は国のオープンデータ伝道師の福野泰介氏。オープンデータは、誰がどうやって、何のために。・・雲を掴むような話のように思えるかもしれませんが、地域の課題解決、将来を担う子どもと社会への投資、安心安全・協働のまちづくり、企業の社会的責任、産業振興これら全てと繋がっています。また、繋げていくためにオープンデータをどう取り組んでいくか、など具体的に教示いただいた興味深いセミナーでした。
今回さらに、市民と行政それぞれの目標が生まれた良い機会となりました。皆んなが繋がればすごく楽しいイノベーションになると思います。

オープンデータは公共情報を持っている政府のみならず、私たち一人ひとりが情報を活用可能な形で公開していくことから始まります。ホームページの言葉(HTML)から始まって、もっと繋げていくための仕組み(Linked Data)、Tim Bemers-Lee氏のTEDスピーチも参考に掲載しました。

以下、村越のメモ、レポートです。
  • 高橋課長補佐:市が保有する公共データを民間活用、課題解決、データで新たな価値を生み出す。今後も積極的にデータを公開するために、市内外から40名参加。福野氏、データシティ鯖江。IchigoJam、IoT。メガネ会館に本店株式会社 jig.jp。オープンデータ伝道師(内閣官房)。Atlantis1997、地図アプリ開発。オタマート (オタク向け)、ふわっち(動画配信サービス、ストリートミュージシャンのオンライン版、投げ銭)、うたおん等。
  • (以下 福野氏)鯖江の危機、日本の危機。空き公共施設問題が深刻。鯖江市の30年以上の橋梁85%。鯖江市民はどう感じたか?「先ずはデータを出しましょう」→市民の連帯責任になる。オープンデータは県、国、みんなでオープンにしないと情報が埋まらない(橋梁管理の例)
  • 100年前までは、(1000年続いた発言規制(有料))→WEBにより平等な場所で平等な発信。
  • EPSON MOBERIO(スマートグラス)→ 2012年さばえIT推進フォーラム。あるものを自動的に受け取りたい。店、天候、イベント、オンライン化しない。→オープンデータ。鯖江市3D都市データ。積極的に公開して市民を取り込む
  • 自由に見れる、と自由に使えるは違う。HTML→オープンデータ。福井市ホームページ、(C)著作権→CC by に変えたらどうか。(オープンデータの考え方)
  • オープンデータ=21世紀を代表するインフラ。インフラが整っていないと、生まれない産業が沢山ある。インフラ整備に遅れると産業が育たない。
  • 「次のウェブ」TED The next web ,Tim Bemers-Lee(ページの最後に掲載↓)
  • RDF イギリスから。→2010年鯖江市オープンデータ。1日1創 災害別に避難所がわかるアプリ。雪リスク鯖江市消火栓アプリ。高校生がゲームのように掘り返した。データがあれば子供達が遊ぶように活動できる。さばれぽ、市民と行政をつなぐアプリ。ごみすてナビ。
  • LPWAのLoRa版 Sakura.ioで推移センサー稼働→低コスト。つつじバス、バスシステム基盤発注発注、昔20万円、→2千円。オープンデータ×複数→ビッグデータ
  • EBPM(エビデンス・ベースト・ポリシー・メイキング。証拠に基づく政策立案)→AI の時代
  • PDF →XLS →CSV →RDF →LOD「5スターオープンデータ
  • 課題→アイディア→アプリ(データ)→イノベーション
  • まずは、市が課題をオープンにする横展開には標準化が必要。オープンデータ+民間パワー=HAPPY。共通語彙基盤、5つ星オープンデータ化。データ項目の標準(共通化された項目名)化、5つ星オープンデータであればすでにアプリがある。「ヒナンパス」。
  • 企業の空いている会議室を公開することによる社会貢献。インクルーシブ、イノベーション。こどもにプログラミング。PCNこどもプロコン2017夏。プログラミングクラブ。鯖江市15小中学校で導入。緯度経度地図(https://fukuno.jig.jp/app/printmap/latlngmap.html)、ごみすてナビ

ネットに繋がる、こどもパソコン(IchigoJam)の進化形、IchigoSodaによるプログラミング体験

光るネクタイを付けた福野氏と、IchigoJamでプログラミングした光るメガネを付けた私の2ショット

Tim Bemers-Lee氏「The Next Web」

(概要)HTML提案。エンジニアとしてストレス。その都度新しいプログラムの勉強。→ウェブ(ハイパーテキスト…リンク)。草の根運動へ(コミュニティ創出)。想像を遥かに超える飛躍。
ウェブに皆さんのデータを置いて欲しい」開かれていない大きな可能性。
ハンス・ロスリングの講演。沢山のデータを組み合わせ面白いものへ。
Linked Data。人、場所、製品、イベント、にも利用する。HTTP。データを標準形式で取得する。データとは関連。沢山あるほどよい。
Wikipedeia囲み記事を参照してLinked Dataに反映させるDbpediaの完成。
さまざまなデータ。開放させるべきデータの存在の認知。政府のデータ(囲い込んでいる)。生データ(Raw Data Now!)。企業。医療。学者。データベースに依存し公開されていない。Googleで検索より、Linded Dataで検索が有効。科学者。
個人には関係ないと思うかもしれないが、個人の行動、データが創る。
オープンストリートマップ(OpenStreetMap.org)皆んなが少しづつ手を加えることで途方もない資料を作り出す。全てが繋がっていく。それぞれの情報を提供すること。要求すること。課題は繋げていくこと





技術的な情報。こちらも参考になります、Linked Dataの解説

2019年1月21日月曜日

PPP・PFI、共創、そして未来を 共創先進都市横浜の取り組み(レポート資料)

横浜市は全国に先駆けてPFI導入や指定管理者制度の推進によって、公民連携のフロントランナーとして評価されている。また昨年、SDGs未来都市に選定され、さらに深化させた共創を進めようとしている。自治体財政がひっ迫し、あらゆるステークホルダーが自治に参画していくべき時代を迎えようとしているなかで、「共創」「PPP・PFI」「リビングラボ」「オープンイノベーション」そしてそれらのネットワークを支える存在である「ICTや様々なデジタル技術」、そして「スマートシティ=オープンデータ、AI、フィンテック、MaaS」といったまちづくりのトレンド。私は、これらの本質をそろそろきちんと整理して、取り組んでいかなくてはならないと考えている。今回は共創を掲げて10年の横浜市(制作局 共創推進室)と民間企業の公民連携(PPP)の成果や課題、これから向かおうとしている姿を調査した。

以下は、当日の内容を整理したものです。聞き取りは村越がメモしたもので公式な主催側の発表ではないことをお断りしておきます。



平成31年1月17日、横浜市中区の横浜港大さん橋という最高のロケーションで、下記のプログラムが行われた。私は1部から3部まで参加した。その内、「①セッション・リビングラボの展開、公共空間の活用促進」「②林市長挨拶」「③主催者説明(共創の取り組み)」「④基調講演」の内容を整理した。



 【プログラム】 
◎ 第1部(10時~12時)テーマ別フューチャーセッション
  • ア.「リビングラボの展開」各地で行われているリビングラボのこれまでの成果と今後の取組について報告し、ラボ間の連携協力のあり方について話し合います。ファシリテーター吉原 明香氏(NPO法人市民セクターよこはま理事・事務局長) 
  • イ.「公共空間の活用促進」横浜市の動向や企業の活用アイデアについて報告し、活用者・利用者・管理者で今後のあり方を自由に討議し、各自ができることを共有します。ファシリテーター西田 司氏(オンデザインパートナーズ代表取締役) 
 第2部(13時30分~15時30分) 
  • ア. 主催者挨拶(林市長ビデオメッセージ、共催者) 
  • イ. 共創の取組 ~共創10年の歩みと今後の方向性 
  • ウ. 基調講演 高橋進氏「横浜、日本の成長戦略としての“共創(オープンイノベーション)”」 
  • エ. 「リビングラボの展開」「公共空間の活用促進」(フューチャーセッション報告) 
  • オ. 主催者からの御案内 
 第3部(15時45分~17時00分) 
  • tvk番組「神奈川ビジネスUp To Date」公開収録『地域課題解決型事業の創出に向けて』市内中小企業と大手企業とのライブ・ビジネスマッチングを行います。番組MC内田 裕子 氏(経済ジャーナリスト) 
 交流会(17時15分~18時)名刺交換、参加者交流※参加者ショートプレゼンテーションあり 

①セッション・リビングラボの展開、公共空間の活用促進

(左)公共空間の活用セッション、(右)リビングラボの展開セッション

多様な主体が連携する「リビングラボ」

横浜市では各地にリビングラボが活動している。リビングラボは生活空間+実験室の造語ということだ。基本的には地区にある課題を、住民が主体になって解決していく捉え方だが決まったルールはあるわけではない。ただ、これまでのような市民グループ活動とは違い、より成果を見える化し、持続可能な形に持っていくことがミッションと考える。なにより実行が伴い、きちんとした評価のもとプロジェクトを完結していく姿が求められる。

具体的には、企業やNPO法人などが核となることで資金調達や技術面がある程度担保され、公共の便益の追求により、市民、行政をとり込みマンパワーや制度的な支援を充填する。そんなイメージ。特徴はスピード感にある。セッションで出ていた課題に、「本業とのバランス」とあった。確かに企業が社会貢献(CSR)として取り組んだ場合、メイン事業との線引や収益性の取扱が難しくなるのは想像できる。そこで実験室(ラボ)の文字通り、「やってみる」環境を仕立てていき、トライエラーを乗り越える方法を探る。まずそこからではないか。「可能性を見せてやるのがリビングラボではないか」という意見が印象的だった。

事例として、平沼リビングラボは、平沼地産地消マルシェ実行委員会が、子ども達に平沼の今昔を感じ一緒に未来を考えてもらうイベントを開催。商店で食材を集めてきて一つの料理を作るなど、ユニーク。クラウドファンディングで資金調達を行った。(平沼地産地消マルシェで検索)その他にも、障害者の住宅支援の青葉台リビングラボは住宅の会社が関わるなど、専門分野を活かしたコラボレーションは多様な展開が考えられる。
さらに、研究を重ねたい。



公共空間の活用 〜パークPFIによる取り組みと課題

横浜市の活用動向
横浜が公民連携=共創を取り組んで10年、2017年6月に改正都市公園法が施行され(Park-PFI)、施設、園路、広場の整備を一体的に行う事業者を公募。アスレチック、キャンプ体験など、公園の新たな魅力づくりに取り組んでいる。
港湾緑地条例による対象の公園は5箇所。「第1条 市民に海に親しむ憩いの場を提供して余暇の活用と健康の増進を図るため、本市に港湾緑地を設置する。」(横浜市 港湾緑地条例

(政策)
公園の新たな魅力づくり。公民連携に関する基本方針による。
港湾緑地の施設設置 許可を港湾緑地条例でやりやすくした。便益施設の活用をやれるように改定。臨港パークのふれあいショップのイメージ 。
民間提案事業の公募 民間主催事業でにぎわい創出。収益事業をやりながらどうやったら公益の仕組みが作れるか。子育て支援、ドッグラン、ご当地マンホールを巡るウォークラリー 等。
パーソナルモビリティで道路空間等を活用 セグウェイ使用。公道を使って新たな観光魅力づくり。
地域連携で公園活用 大通公園、一箱図書館、企業のネットワーク、木のレールを作って玉を転がして遊ぶ子供の遊び場。
公共空間で文化的取り組み ストリートピアノ、地域で管理。instagram→ #yokohamapianomarinad


都市計画:都市部、臨海部、都市臨海周辺部、郊外部、に分けてまちづくり開発(横浜市都心臨海部再生マスタープラン 概要版 H27

(民間企業による事業紹介 PFI事業
  • 株式会社横浜整備:ドッグラン
  • 横浜緑地株式会社:公園を活用した地域活性化「みどり豊な地域社会に貢献する環境創造企業」 公園マンションの造園工事。八景島シーパラダイス、公園管理運営指定管理、横須賀観音崎公園他。 中区の日の出川公園:2005年指定管理、公園美化、季節ごとの花壇、寄せ植え教室、ボランティア、保育園と協働。防災。
  • セグウエイジャパン:公道で走られない課題。横浜で規制緩和
  • 株式会社 相鉄ビルマネジメント:横浜市エリアマネジメント認定を受け、公共空間で営業を行う。 道路協力団体認定→物販 河川空間のオープン化。エリマネ団体等視点の違う公の組織により、公公民の連携を行う。
(会場との討議より課題や対応、生まれる効果など)
  • 公共空間を活用する場合、許認可を出す行政職員の負担軽減のために、権限委譲を進めるべき。
  • マネタイズをするときの手法について、条例や規制、収益確保を直近にするのか長期にするのかのビジョンを描く必要がある。稼ぎすぎると利用者の抵抗感がある。→利用者に収益還元されればよい。
  • 地域企業のネットワークが生まれ多様性に繋がる。
  • 元々の活動者への声がけを怠らないように。そこに関心のある人、エリアに帰属意識のある人を巻き込む。
  • エリアの属性を作る。

(第2部終盤、ファシリテーターによるフューチャーセッションの報告風景)


②林市長挨拶(ビデオメッセージ)

(抜粋、要約)「横浜市が全国の自治体に先駆けて始めたPFIや指定管理者制度によって、公民連携のフロントランナーとして評価されている。SDGs未来都市に選定された。さらに進化させた共創を進める。未来の共創のありかた。共創先進都市横浜。あらゆる分野でイノベーションを巻き起こしていきたい。」

③主催者説明(共創の取り組み)

●横浜市 政策課局 共創推進室長 松本忠宏
●横浜市 政策課局 共創推進課 課長補佐 河村昌美

  • (共創前夜)横浜市が取り組み始めた背景、少子高齢化、基盤の脆弱化、環境、グローバル化。多様性の高い民間の力を借りないとこれからは厳しい。民間も社会的責任が高まってきた。よその市町村では、公民連携推進課、横浜は共創推進にした。民間の主体的参加、対話で組み合わせる。新たな手法の開発を。当時は「共創」という言葉がなかった。→共創始動。共創推進事業本部、3年間の時限的組織。さまざまな公民連携手法を一括して所管しよう。指針:対等対話、役割、アイディア保護・・・。原則と視点のルールをつくった。16件のPFI、みなとみらいのコンセッション、公共施設運営権。指定管理946施設。アイディア提案型指定管理者選定。ネーミングライツ。サウンディング調査 全国初の公民連携の仕組み、h22から運用。
  • Y-PORT事業は、横浜の資源・技術を活用した公民連携による国際技術協力。海外展開支援、新興国等の都市課題解決の支援。国際局国際協力課。
  • 共創フォーラム 年の1〜2回開催。共創ラボ 複数のテーマd随時開催。リビングラボ。
  • 共創フロント 公民連携の総合窓口解説。h20から
  • 包括連携協定。市民生活に直結する課題の解決。ホットペッパーグルメと連携して食べきれない料理の持ち帰り促進、セブンイレブンと安全協定。防災のための共同開発。ゼンリン(地図)、データの活用。ジブリ、ポケモン、ガンダム、コンテンツとの連携。
  • 横浜メディアビジネス総合研究所 との連携・・・
  • 横浜市中期4カ年計画2018〜2021の基本姿勢 ①sdgs ②オープンイノベーション ③地域コミュニティ38の政策推進のための「共創」の位置付け。市がテーマを出して、民間から提案をもらう。
  • (YMBL 挨拶)河村さんに会ったお陰でできた。新聞社生き残りのためにいろんな事業を。会社としての生き残り、連携を通じて新しい価値創造。新聞社としてもファンづくり。社会経済環境の3原則。下町ロケットの無人型ロボットを作るくらいの勢いで。


④基調講演

日本総合研究所 高橋 進氏「横浜、日本の成長戦略としての“共創(オープンイノベーション)”」


  • 元阿部内閣の諮問機関に働いていた。戦後最長の景気。いざなぎの時は11.5%、今は1.2%の成長率。なので実感がない。最近言わなくなったアベノミクス。デフレ脱却、3本の矢、消費税増、ポストオリンピックのマネジメント、インバウンド拡大、万博。
  • デフレ脱却してもなお残る将来不安。日本のマーケットの縮小、悲観論。
  • ①社会保障改革、全世代型社会保障。
    ②人づくり革命、少子化対策、教育改革。一人一人の向上、人の価値を上げていく。労働讃歌率引き上げ、生産性向上、学び直し、
    ③生産性革命 ソサイエティ5.0 
    ④地域活性化、自立の芽
  • ①フィンテック、キャッシュレス
    ②次世代モビリティ、移動弱者ゼロ、地方の足確保
    ③スマート公共サービス、個人向け手続き、税・社会保険手続きの自動化、・・行政改革、官民連携が大事、例:さいたま市は8千人の園児を300箇所に割り振る業務をこれまで1500時間をかけてやっていたが、コンピュータで一瞬でできた。つくば市、民と組んで行政改革をやる。イノベーションスイッチ、最初から民と一緒にやる。RPA(ロボテック、プロセス、オートメーション)8割以上の時間縮減効果
    ④次世代インフラ。サスティナブル。効率的な維持管理、予防的な修理でトータルコストを下げる。AI、ロボット、センサー活用。技術職員が不足する中小自治体への支援体制の構築。 「スモール、オープン、コラボレーション
  • 地方経済。地方単位 。コンパクトプラスネットワーク→データ活用。スマートシティ。独自性、多様性、個別のニーズに対応する。は、プラットフォーマー(巨大ITサービス企業)に勝てる。インバウンドの世界は、モノからコトへ。日本の持っている独自の風土、技、気候が魅力に映る。地方に残っている独自の文化こそ、磨きをかける。食、農、観光にAi itを組み込む。
  • 連携:「広域連携」・・自治体同士の連携(自治体クラウド 最大7割コスト削減もある)、「公民連携」・・インフラ集約化、復号化、PPP PFI。インフラ分野以外も、遊休資産活用、医療、介護、でSIB(ソーシャルインパクトボンド・公民連携+金融)導入。「住民との連携」・・医療介護、防災・減災、地域運営課題について自助共助公助。ソーシャルキャピタル
  • 地方行政のデジタルトランスフォーメーション、スマート化は一体で取り組む
  • 共創のさらなる進化。欧米では、PPPを最近ネガティブに捉えているが、そうではなく、改良見直しが常に試行されているということ。デジタルトランスフォーメーション(ITの浸透が、人々の生活をあらゆる面でより良い方向に変化させる」という概念)、パラダイムシフト・・・

2019年1月18日金曜日

(社会保障のセミナー)小泉進次郎氏を政治家の少し斜め目線で

2019年1月16日、都内で行われた、青山社中フォーラムVol.44 衆議院議員 小泉進次郎 氏のセミナー「人生100年時代の社会保障」に参加した。
青山社中(株)は、妙高市で策定中の立地適正化計画(国交省HPへ)や、次期総合計画の策定に関わる、朝比奈一郎氏が代表を務めるシンクタンクである。朝比奈氏は現在妙高市とお付き合いがある。
ちょうど今、厚労省の毎月勤労統計の報告の違法性騒ぎの真っ最中であるので、セミナーはその話題から入ったわけだが、評価の高い小泉進次郎氏の人となりを感じることが、今回の目的の一つであった。開場10分前に入り2列目、前列は関係者席で空席だったので全身を目の当たりにできラッキーだった。2メートルの至近距離で生の講演を聞けることなど、一生のうちで二度と無いと思う。外見で意外なこともあったがここでは触れないでおく。

講演の内容で関心したことは、こんな話の上手い大政治家が、1時間のセミナーのためにしっかりとスライドを作ってあったこと。セミナーの参加費と比較して信じがたい。
ポイントとなる資料も配布された。


次に、彼の話は誠実かつ分かりやすい。分かりやすいから難しい話も苦痛ではないし、大事なポイントにフォーカスできる。あえて悪く言えば、単純で深く突っ込んでいないので物足りなさはある。
自らの改善の成果として上げていたのが、国民に分かりやすく情報発信したという「ねんきん定期便のリーフレット」。国民が知らない(伝わってない)ことが問題だ、と。
  • (以下 紫文字は村越のメモ)「人生100年時代の社会保証」金さん銀さんの娘100歳、100歳はあたりまえの時代。関心をもってもらうことが大事。きんちゃん(萩本欽一)について。「これからは病院行くより、大学へ行こう」
  • 「レールからの解放」を朗読(このページ最下段に転載↓)。小さなチャレンジができない。いろんな選択肢がある。転職、学び直し、何度でもチャレンジできる。自分の価値観とタイミング。個人の生き方に政治があわせること。新しい社会モデルへ。
  • 第一創業期と、第二創業期の比較(↑図)。
  • 社会保障/昭和:皆保険。平成:給付と負担の模索の時代。新元号:人生100年時代の基盤づくり。行動の変化→経済社会の構造改革
  • 働き方/昭和:企業戦士・モーレツ社員、平成:働き方改革、新元号:人生100年時代の生き方(行き方 …小林一三を例に)みなさんが全員働き、努力は報われないといけない。
  • 第4次産業革命。現役とは何才から何才まで。生産年齢人口15〜64才ではなく、実際は18〜74才としたら・・・(↓図)
  • 人生100年型年金 繰り上げ、繰り下げによる増額率を知らない。部会長になって、年金定期便の見直しをした。(↑図)
  • ナッジ、より賢い政策 国民性、文化、そっと後押しをすること。(↓図)
  • 消費税10%のあとに、制度を前向きに変えていけるか?

15才から働いているか? 64才で働き終えているか? 現実は・・
生産年齢を18〜74才とすれば、量的には現在と大きく変化しない。という推計

ナッジ。政策の取り入れかたを工夫したらどうかなど。

  • (朝比奈加わる)データによって政策誘導すること。議事録変える、考えられない。捻じ曲げてもいいカルチャー、構造面から変えていく。
  • シンクタンクと政府の中の流動性がある。民間でこのようなカルチャーがほしい。朝比奈さんのようなかたがいると広がる。
  • どうやったら災転じて福となす、とできるか?と考える。→公務員制度改革(朝比奈)。
  • 少子化対策、超えなくてはならないのは、結婚、第1子、第2子→重点支援??? 1人目がたいへんなのに、それを支えてもらえたら次に繋がる。
  • (縦割り弊害の是正について)どの組織もそうではないか。省庁再編、厚生、労働、をくっつけた。橋本内閣。それより、官邸の機能強化 経済財政諮問会議。首相のリーダーシップを生かす。制度改正が想定しなかったのは、長期政権の未体験に入っている。その時の首相が改革。首相がスピード感を持ってやる。それをブラッシュアップしていく。
  • 先生と呼ばれる人から、多様性人材を育てる。
  • (中学校へメッセージ)サッカーを一緒にやった、あのおじさんだれだろう?から。地元の政治家は呼べばくる。政治家との接点を持たせる。一回の出会い、一回の握手は人生を変える。人と違うがカッコいい。を大切にしてもらいたい。自分が何をやりたいか。
  • 「日本にいて日本のこと分からないよ」(小泉最後のメッセージ)

最後に所感だが、小泉氏は37才と若く、それ故真剣勝負で失敗が許されないと言っていた。それは非常に分る。また、終始「分かりやすさ」に配慮され、その大切さに気づかせてもらった。
今回のセミナーは、社会保障に政策的に突っ込んだ話ではなかったが、「レールからの解放」にもあったように、概ね政府の見解としては、働き方による生産性や高齢者の生き方(行き方)による総活躍と、全ての世代が守られるべき社会保障のありかたについては、今後問われる持続可能な社会に向けた制度改正にあると感じた。それについては、たまたま同じ日の午前のセミナーで聴講した、井手英策氏の幸福の増税論と中身は同じことのように感じる。
私もこうした時代感覚に取り残されることなく、小泉氏に引けを取らないよう、地方自治体の政治家としての行き方を見つめていく所存である。


レールからの解放
- 22世紀へ。人口減少を強みに変える、新たな社会モデルを目指して -

2020年以降を「日本の第二創業期」と捉え、戦後続いてきたこの国のかたちを創りなおす。それは「人口減少」という確実な未来の中でも、日本が成長していくために、必要不可欠な変化である。
これまで日本社会は、一本道の「レール」を走り抜くような生き方を求めてきた。受験に始まり、新卒での就職、毎日休みなく働き続け、結婚して子どもを持ち、定年後は余暇を過ごすーー
「20年学び、40年働き、20年休む」という人生こそが普通で幸せな生き方だ、と。
それに基づき、終身雇用慣行や国民皆保険・皆年金などが生まれ、これまでは実際によく機能してきた。戦後日本が一丸となって努力し、ゼロから奇跡的な飛躍を遂げ、今日のような豊かさを持てたのは、そのような日本型経済モデルの賜物である。
しかし、人口減少による少子高齢化、さらに「人生100年」生きていくことが当たり前になる未来に、もはや戦後のやり方は通用しない。レールによる保障は財政的に維持できないばかりでなく、私たちが望む生き方とズレが生じてきているのではないか。
「一度レールから外れてしまうとやり直しがきかない」そんな恐れから小さなチャレンジにも踏み出せない。価値観が多様化しているにも関わらず、人生の横並びばかりを意識し、自分らしい選択ができない。 かつて幸せになるために作られたレールが今、この国の閉塞感につながっている。
政治が、その「レール」をぶっ壊していく。
もっと自由に生きていける日本を創るために。
新卒や定年なんて関係ない。「65歳からは高齢者」なんてもうやめよう。現役世代の定義そのものから変えていく。
100年を生きる時代だ。いろんな生き方、いろんな選択肢がある。
10代のうちから仕事や起業という道もあれば、大学卒業後すぐに就職しないという選択もある。転職を重ねるのも、学び直しをするのも当たり前。いつだって子育てや家族のケアを最優先できる。何かに失敗したとしても、何度でもチャレンジできる。
学びも仕事も余暇も、年齢で決められるのではなく、それぞれが自分の価値観とタイミングで選べる未来へ。政治が用意した一つの生き方に個人が合わせるのでなく、個人それぞれの生き方に政治が合わせていく。そうすればきっと、100年の人生も幸せに生きていける。
それは同時に、働き方・生き方・教育の位置づけ、そして社会保障を見直すことにつながる。真に困った人を助ける全世代に対する安心の基盤の再構築は、小さなチャレンジや新しい人生の選択の支えになる。 子育て世代の負担を減らし、現役世代を増やしていくことで、日本社会全体の生産性を高め、人口減少しても持続可能な社会保障になる。
簡単なことではない。しかし、終戦直後、敷かれたレールも無い中で、一人ひとりが挑戦を続け、世界に誇る唯一無二の社会モデルを確立したのが日本という国である。むしろ先人たちが遺した豊富な資産と、日々進化する新しい技術がある今、できないことは何もない。人口減少さえも強みに変える、22世紀を見据えた新しい社会モデルを、私たちの世代で創っていきたい。
引用元はこちら…自民党Lib Dems 

自己責任社会は終わり、皆んなが支えあう社会へ(幸福の増税論 井手英策氏の講演より)

1月16日、市町村アカデミーのセミナーの一本。井手英策教授よりご講演をいただいた。
社会保障は一部の困窮者のために支援するのではなく、これからの社会では皆んなが支え合うことで将来不安を軽減し、皆んなで幸せを享受できる社会設計をしていく必要がある。そうした社会づくりのための方法としての税負担(税率25%)の提案である。福祉の地域への丸投げではなく、コミュニティ作りをセットで。中間支援となるソーシャルワーカーの存在など、現在も問題視していかなくてはならない課題についても言及。人口減少で今後避けては通れない社会保障の経済的問題に対してどのようにアプローチしていくか、勇気が持てる提言であった。

(資料より)

 井出英策氏(画像 Facebookより)

「転換期の日本経済〜自己責任社会をこえるために〜」 慶應義塾大学経済学部教授 井出英策

■1月16日9:00〜10:30 市町村議会議員特別セミナー 千葉市 市町村職員中央研修所(市町村アカデミー)にて 村越のメモ
  • 日本経済はいい話がない。「幸福の増税論」日本の社会保障は先進国では、まぁまぁいいほうだが、現役世代の取り分が高齢者向けに対して少ない。→経済実感がない理由なのではないか。勤労倹約→自己責任社会。平成の貧乏物語。安倍政権1.3%成長のいざなぎ超え?。共働き世帯が25%増、勤労者実収入10%減。現在の収入では苦しいと考えている世帯が50%。日本の経済力、GDPは世界4位→22位へ。1人2万円で泊まれるホテル、世界から見ると日本の高級ホテルは安い。そうして外国人が日本に来ている。40〜60代の自己責任を果たさなければならない世代が自殺した。日本経済は成長する力がないことを官邸が認識し、子どもの社会保障に転換した。
  • 格差是正、弱者対策を言っているリベラルが勝てないのは対象が少数だから。低所得を支えようとしているが、一般のかたは自分を底流とは思っていない。自己責任が果たせないと認めると中流以下になる。意識は、自分にかかる税は多く、その他には低いと考えている。その人が中流、主流。全ての人に「ベーシックサービス」昔の自治の暮らし。大勢の人に対して使う。医療教育介護に出す。貯蓄ゼロでも不安ゼロ。消費税7%増で貯蓄しないでよくなる。みんなのためにとやると新しい循環が生まれる。泉房穂ふさほ 明石市長も同じ考え。
  • 核心:高齢化少子化→ 支え合う共に生きる考え方。農村、暮らすために人々は一緒に暮らして生活を防衛しないといけなくなった。村。飢餓饑饉に耐えた。共に生きる。スウェーデンは19世紀初頭は貧しかった。1930年には失業率が 「国民の家」という演説、「家族のように支え合う」。社会保障という言葉を作ったのはアメリカ。ルーズベルト「平均的な市民と家族に対して手段を提供する」。危機の時代は誰かが困る時代ではない、全員が困る時代。
  • 周回遅れのトップランナー理論:お客が変われば、周回遅れはトップランナーになる。危機が深ければ深いほど。潰しが効いて転職しやすいのが金融だ、と学生が言う。社会の価値観が変わった→お客さんが変わった
  • 皆んなでスーパー、ガソリンスタンド、共有財産を増やしていく(国でやれば社会主義)。 公共私のベストミックス。危機に直面すれば人々は支え合う。住まいサポート福岡:市や社協が中心になって、共の領域を各種支援団体にはたらきかけてやった。保険、見守り・・。これまでの行政はサービスプロバイダー、今後はプラットフォームビルダーになっていく。地域地域で多様。ボランティア団体、NPO、自治会町内会、PTA、生協JA労働組合、協議会、行政、民間企業を巻き込んで地域の課題を解決していく。問題は、地域の中のプレイヤーを結びつけていく役割が必ず必要になる。地域資源を発掘、ネットワークしていくための接着剤となる人。→ソーシャルワーカー
  • 重要:地域の課題解決は、背景にある問題の特定、原因を突き止め、解決のためにいかなる人を動員すべきか、行政社会の資源、プレイヤーを結んで解決していく人材→これがソーシャルワーカー。総務省が自治体戦略2040構想で、ソーシャルワーカーについて言及した異例の事態。90年代に福祉ミックス論があった。政府を小さくすることの言い訳。福祉を地域に丸投げすることは絶対あってはならない。公の果たす役割、コミュニティ作りをセットでやらないといけない
  • 全国市長会「協働地域社会税」(地方協働税)。全自治体で一斉に税を上げる可能性を模索。その税収をコミュニティ機能強化のために使う(例えば、公共交通、コミュニティ拠点の運営経費、見守りの仕組みづくり、地域社会を支える人材育成、確保の経費)
  • 地方制度調査会(首相の諮問機関)で、「地方公共団体の協力関係、公共私のベストミックスその他、必要な地方行政体制のあり方について、調査審議を求める」など、与野党各分野からも。一斉に同じ方向に動いている。議員はどんな制度設計をすべきかを求められている。
  • 税(痛み)が、暮らしの会費に変われば。(少子化、受験戦争、東京一極集中、働き方、環境問題、児童虐待・・)なぜ定時に帰れないか?自由(人間の権利)が与えられていない→将来不安があるため(経済成長に依存)。24時間やってるコンビニがいるか、ファミレスが必要か、プラスチック減る、電力消費減る、環境変化、虐待なくなる。将来不安を解き放つ、政治を担う皆さんの責任。