2016年12月6日火曜日

信州に暮らす。Livin in Shinshu. 楽園信州(長野県 田舎暮らし「楽園信州」推進協議会)A4版PDFデータ/これからの移住・交流施設のあり方に関する検討会(総務省)

移住したい都道府県ランキング(宝島社 田舎暮らしの本)10年連続1位、という何とも羨ましいタイトルを持つ県があります。
ご存知長野県。長野も広しなので、近いうち実態を調査したいと思っています。


これからの移住・交流施策のあり方に関する検討会


H28年11月18日総務省の会議室にて「これからの移住・交流施策のあり方に関する検討会」その第1回が開催されました。委員は以下です。

座長:小田切 徳美  (明治大学農学部食料環境政策学科教授
    秋田 典子   (千葉大学大学院園芸学研究科准教授)
    景山 享弘   (鳥取県日野町長)
    作野 広和   (島根大学教育学部共生社会教育講座教授)
    勢一 智子   (西南学院大学法学部教授)
    田口 太郎   (徳島大学総合科学部准教授)
    丹羽 克寿   (長野県企画振興部地域振興課楽園信州・移住推進室長)
    宮城 治男   (NPO法人ETIC. 代表理事)
    山下 祐介   (首都大学東京都市教養学部准教授)

事務局は、総務省内の自治行政局 地域力創造グループ 地域自立応援課。あの、地域おこし協力隊と同じ担当部局になります。

(目的より抜粋)
 都市部に住む人々も、生まれ育った地域、両親の出身地や働いたことのある地域など生涯を通じて様々な形で関わりを持つ地域(以下「ふるさと」という。)があり、ふるさと」 を大切に思い、応援、貢献したい気持ちを持っている。一部の地方公共団体においては、 このような気持ちを様々な形で地域づくりに生かす取組が生まれ始めている状況である。...
ここにある「ふるさと」こそ、私が2004年に創設した 「ねおかんぱーにゅ南部」=新しい田舎 のコンセプトと合致するものです。またそれが近年具現化されてきた「二拠点居住」等の地域との関係性を生みだすものと考えていました。

楽園信州

第一回検討会の際の、長野県から提出された資料が、過疎化集落の対策を「移住定住」というアプローチで整理するために参考になりましたので、取り上げておきます。
気になる方はご参考に。

●(総務省ホームページ)
構成員提出(資料8) 発表資料(長野県)

●長野県の取り組む移住定住のためのオフィシャルサイトは以下です。

楽園信州の紙ベースのパンフレットがあります。
原本は、H28.12.6現在上記サイトにA3版(A4見開き)のPDFデータがありますが、印刷すると見づらのでA4版のデータにしてあります。

2016年9月22日木曜日

(政策資料まとめ)「明日の日本を支える観光ビジョン構想会議」

明日の日本を支える観光ビジョン構想会議

訪日外国人旅行者数2000万人の目標達成が視野に入ってきたことを踏まえ、次の時代の新たな目標を定めるとともに、必要な対応の検討を行うため、明日の日本を支える観光ビジョン構想会議を開催する。http://www.kantei.go.jp/jp/singi/kanko_vision/

第2回 明日の日本を支える観光ビジョン構想会議

議  事

  1. 日時: 平成28年3月30日(水)13時10分~13時40分
  2. 場所: 官邸4階大会議室
  3. 議題:
    • 「明日の日本を支える観光ビジョン」(案)について
    • 意見交換

配付資料

以下議事要旨



第2回 明日の日本を支える観光ビジョン構想会議 議事要旨


1.日時:平成 28 年 3 月 30 日(水)13:10~13:40
2.場所:官邸4階大会議室
3.出席者:


(政府側)
安倍内閣総理大臣(議長)、菅内閣官房長官(副議長)、石井国土交通大臣(副議長)、麻生副総理・財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融)、石破地方創生担当大臣、加藤一億総活躍担当大臣、遠藤東京オリンピック競技大会・東京パラリンピック競技大会担当大臣、高市総務大臣、岩城法務大臣、馳文部科学大臣、森山農林水産大臣、林経済産業大臣、丸川環境大臣、松本内閣府副大臣(代理出席)、武藤外務副大臣(代理出席)、萩生田内閣官房副長官、世耕内閣官房副長官、杉田内閣官房副長官、和泉内閣総理大臣補佐官、長谷川内閣総理大臣補佐官、古谷内閣官房副長官補、田村国土交通省観光庁長官(有識者・敬称略)
石井至(石井兄弟社(旅行ガイド出版社)社長)、井上慎一(Peach Aviation株式会社代表取締役 CEO)、大西雅之(鶴雅グループ代表)、唐池恒二(九州旅客鉄道株式会社会長)、デービッド・アトキンソン(小西美術工藝社社長)、李容淑(関西国際大学客員教授)


4.議事概要

○石井国土交通大臣より、「明日の日本を支える観光ビジョン」(案)について説明

  • ・これまでの議論を踏まえ、「観光先進国」という新たなステージへ進んでいくに当たっての課題を整理した上で、必要な対応策を「3つの視点」ということで全体的に体系化し、「10の改革」ということで目玉となる施策を位置づけた。
  • ・「視点1」として、「観光資源の魅力を極め、地方創生の礎に」という打ち出しを行う。

第1に、迎賓館などを念頭に、「魅力ある公的施設」を、ひろく国民、そして世界へと大胆に開放し、観光の呼び水とする。
第2に、我が国の「文化財」を、「保存優先」から観光客目線での「理解促進」、そして「活用」へと大きく舵を切る。
第3に、豊かな自然が凝縮された「国立公園」を、米国のイエローストーン国立公園のような、世界水準の「ナショナルパーク」へと生まれ変わらせる。
第4に、主な観光地で「景観計画」をつくり、美しい街並みへと徹底改善する。

  • ・「視点2」として、「観光産業を革新し、国際競争力を高め、我が国の基幹産業に」という打ち出しを行う。

第5に、宿泊業や通訳案内士等に関連する 60 年以上経過した古い規制を見直し、生産性を大切にする観光産業へと変貌させる。
第6に、欧米豪や富裕層等を念頭に、あたらしい市場を開拓し、長期滞在と消費拡大を同時に実現する。
第7に、疲弊した温泉街や地方都市を、DMO の形成や人材育成等を通じた未来発想の経営で、力強く再生・活性化させる。

  • ・「視点3」として、「すべての旅行者が、ストレスなく快適に観光を満喫できる環境に」という打ち出しを行う。

第8に、あらゆる場面でのソフトインフラを飛躍的に改善し、世界一快適な滞在を実現する。
第9に、「地方創生回廊」を完備し、全国どこへでも快適な旅行を実現する。
最後に、「働きかた」と「休みかた」を改革し、躍動感あふれる社会を実現する。

  • ・以上の「10の改革」を、この「観光ビジョン」の柱とし、関係各府省庁とも連携しながら、強力に推進していく。

○民間の有識者委員より、順次発言を聴取(以下、要約)。

  • ・観光ビジョンをぜひ実現して頂きたい。今回の観光ビジョンには間に合わなかったが、ふるさと納税のお礼の品に国内旅行を入れることを自治体に義務付けること、及び観光庁の執務環境の改善の2点をお願いしたい。
  • ・イン・アウト双方向の流動活性化に配慮された政策。本構想会議を踏まえ、東北の観光復興や複数の海外空港と国内地方空港とを結ぶ国際線の開設の推進などに取り組んでいきたい。
  • ・アイヌなどの先住民による自然と共生した文化を、先進地カナダやオーストラリアのようにスケールの大きな観光・文化資源として育て、強力に発信して頂きたい。ゴールデンルートから地方への大きな推進力になることを確信している。目の前に広がる大観光時代は世界との競争であり、個別業界だけの利害にとらわれることなく、世界水準の取組をしていきたい。
  • ・内閣の観光に対する本気度がひしひしと伝わってくる、素晴らしい提言。観光イコールまちづくりという精神がこの提言の中に十分盛り込まれ、メリハリのきいた提言としてまとめられている。
  • ・素晴らしい内容で、大改革が訪れることに大きく期待。特に、文化財が保護から活用に変わっていくことで文化も復活すると期待している。観光ビジョンに盛り込まれた改革により、現状 1.2%ほどである日本の文化 GDP を 4 倍程度と欧米並みにすることも十分可能。
  • ・公的施設・インフラの大胆な公開、文化財の観光資源としての開花、滞在型農村漁村の確立、民宿サービスのあり方への対応、トップレベルの経営人材の恒常的な育成、古民家の宿泊施設へのイノベーションの実施、世界水準のDMO、CIQ機能の強化、海外発行カード対応の ATM の設置などは画期的な取組。

○意見交換
(麻生副総理・財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融))

  • ・外国人から見た日本の魅力を理解する感性を、永田町や霞ヶ関にも磨いてほしい。また、電柱の地中化は積極的にやって頂きたい。加えて、治安の良さは手を抜かず、きちんとやり続けてリピーターの確保につなげてほしい。
  • ・財務省としては、この3年間、毎年大幅に税関職員を増やし、各地の CIQ待ち時間の解消に努めている。

(石破地方創生担当大臣)

  • ・観光関連産業の労働生産性の向上による、ローカル経済における雇用の安定と所得の向上は「地方創生」にとって大きな課題。
  • ・「まち・ひと・しごと創生総合戦略」(2015 年 12 月閣議決定)において、日本版 DMO を 2020 年までに全国で 100 設立することとしている。関係省庁とも連携し、この取組を加速化していく。

(加藤一億総活躍担当大臣)

  • ・一億総活躍国民会議でも働き方改革について議論を進めており、ワークライフバランスを図るという観点から、観光ビジョンに盛り込まれた「働き方、休み方改革」と軌を一にするものと認識。しっかり連携したい。

(遠藤東京オリンピック競技大会・東京パラリンピック競技大会担当大臣)

  • ・2020 年東京オリンピック・パラリンピック競技大会は、新たな観光ビジョンの実行のための大きな弾みとなるものであり、大会の成功及び大会のレガシーを遺すため、ユニバーサルデザイン 2020 や文化プログラム beyond2020などを関係大臣と連携して全力で取り組んでいく。

(高市総務大臣)

  • ・無料 Wi-Fi 環境の整備、IoTや多言語、音声翻訳の活用などの取組、放送コンテンツの活用などの取組など、「観光先進国」となるために不可欠な施策に取り組んでいく。

(岩城法務大臣)

  • ・バイオカート導入による個人識別情報の事前取得や顔認証技術を活用した日本人の出帰国手続の自動化など、最先端技術を活用した革新的な出入国審査により、円滑な入国審査と厳格な水際対策を高度な次元で両立させ、一層の観光立国の推進に寄与していく。

(馳文部科学大臣)

  • ・文化財やスポーツを積極的に活用・発信するとともに、観光経営大学院の開設をはじめとした教育に関する取組を、関係省庁と連携しながら取り組んでいく。

(森山農林水産大臣)

  • ・「食と農の景勝地」として認定することをはじめ、農山漁村での宿泊の推進などを図ることを通じて、インバウンドと農林水産物・食品の輸出を一体的に進めていく。

(林経済産業大臣)

  • ・クールジャパン機構等による1兆円規模の事業支援や、観光施設等における100%のクレジットカード決済対応など、数値目標を掲げてしっかり取り組んでいきたい。

(丸川環境大臣)

  • ・「国立公園満喫プロジェクト」として、2020 年を目標に5カ所程度の国立公園で計画的、集中的に外国人を呼び込むためのステップアッププログラムを進め、2020 年までに外国人国立公園利用者数を年間 430 万人から 1000 万人に増やすことを目指す。
(松本内閣府副大臣)※河野行政改革担当大臣代理
  • ・関係府省庁等との調整の結果、首相官邸から日本銀行に至る 15 施設の公開を拡充することとなった。所管府省庁及び日本銀行の協力に感謝する。
(武藤外務副大臣)
  • ・関係省庁と連携して、潜在力の大きな市場につき戦略的にビザ緩和を重点的に検討していく。同時に、在外公館や放送コンテンツ等を活用し、日本の魅力を広くわかりやすく世界に届けていく。

○安倍内閣総理大臣ご発言

  • ・観光は、我が国の成長戦略の大きな柱の一つであり、そして地方創生への切り札である。GDP600 兆円に向けた成長エンジンでもある。
  • ・本会議では、民間委員の皆様から、大胆かつ実践的な御意見を多数いただき、関係者全員が観光の意義を理解するとともに、我々政府の意識も大きく変わった。
  • ・次なるステージに向けて、野心的、かつ、具体的な政策に満ちた『明日の日本を支える観光ビジョン』を、本日、ここに決定できた。これは、ひとえに民間委員の皆様のお陰であり、深く感謝申し上げたい。
  • ・赤坂や京都の迎賓館など、魅力ある公的施設も大胆に開放し、観光の呼び水とする。豊かな自然が凝縮された『国立公園』を、世界水準の『ナショナルパーク』に生まれ変わらせる。
  • ・そして、『世界が訪れたくなる日本』を目指し、今日決定した『10の改革』を着実に実行していくことで、『観光先進国』という、新たな高みを、国を挙げて実現していく。
  • ・4 年後に迫った、オリンピック・パラリンピック東京大会に向けて、そして、オリパラ後も見据えて、新たな目標に挑戦する。
  • ・訪日外国人旅行者数について、2020 年に 4,000 万人、2030 年に 6,000 万人を目標とする。
  • ・また、地方と消費をキーワードに、質の高さも求め、訪日外国人旅行者の消費額について、2020 年に 8 兆円、そして、地方部の外国人の宿泊者数について、2020 年に 7,000 万人泊、などの目標も設定し、観光を基幹産業へと成長させていく。
  • ・2020 年に 4,000 万人、2030 年に 6,000 万人。この目標については、明日から、一部からは批判もあるかも知れない。しかし、私が官房副長官当時、1,000万人に目標を設定した際にも、それは無理だと言われた。安倍政権ができて、2020 年に 2,000 万人も難しいのではないかと言われたが、それを見事に前倒しで、それぞれ実現をしている。今大きく、皆様のお陰もいただき、政府も世の中も変わってきた。スピードが出てきた、この加速を生かして、この目標に到達をしていきたい。
  • ・『できることは全て行う』方針のもと、『観光先進国』への新たな国づくりに
  • 向けて、政治が前面に立ち、常に先手を打って、万全の対策を講じていく決意である。

○菅内閣官房長官ご発言

  • ・「明日の日本を支える観光ビジョン」(案)について、「明日の日本を支える観光ビジョン構想会議」として取りまとめることとする。
  • ・これをもって「明日の日本を支える観光ビジョン構想会議」を閉会とする。
  • ・本日の議事については配布資料を含めて公開させていただくことを予定しているのでご了解いただきたい。

以上

2016年8月29日月曜日

私が注視するローカルアベノミクスの「地域運営組織」

2012年に発足した安倍政権の経済、財政、金融に重点を置いた成長戦略はアベノミクスと呼ばれ今日に至っています。
今年の(2016年)6月に閣議決定した「ニッポン一億総活躍プラン」では、目指す社会像を「女性も男性も、お年寄りも若者も、一度失敗を経験した方も、障害や難病のある方も、家庭で、職場で、地域で、あらゆる場で、誰もが活躍できる、いわば全員参加型の社会」としています。
この言葉の意味をどう施策にはめ込み、地域地域の実情と照らしあわせ将来の地域の姿を読み解くかがポイントでしょう。

少子高齢の課題解決を第一義として、まず子育て環境の是正が挙げられます。30歳の未婚率が4割と言われる若者の結婚離れの解決策として、婚活支援を始めとして、子どもを産んだ後、幼保育時の家族を含めたケア、小1ギャップの子育てや教育環境の不安解消、中学〜高校の学習環境など、切れ目なく不安材料を潰していっているように受け取れます。
非正規雇用の待遇改善、36協定(労働基準法の労働時間に係る項目)の見直し等により、女性が働きやすい環境整備も目につくところです。
LGBT、障害者、高齢者に対する取り組み、介護に関する待遇改善、などなどあらゆる人に社会参加を促し当事者意識を持って課題解決に理解を深め、国全体を良い方向に持っていこうとする施策と思われますが、一点に絞れば「次代の若者への期待」ではなかろうかと思います。

さて問題の、私たちの地域に目を向けてみます。
昨年(2015年)6月、ローカルアベノミクスの実現に向けた閣議決定が公表されました。
いわゆる地方創生における戦略テーマの一つです。
アベノミクスの主軸は経済戦略で、言うならば効率や費用対効果を重視するマーケティング的な行動です。ところが企業のマーケティングは(極端な事を言えば)投資先を選べる株主のための利益追求の産物ですから、それとごっちゃにしてしまったら大変なことになるので注意が必要です。
まちづくりを効率で考えた場合、人口が減少すれば住民を都市部に集約させ、周辺地域についてはなるべくコストのかからないような保全態勢で望めばいい、となりますがこれは上手く行かないことは周知の通りです。国単位で考えれば、首都圏への一極集中はリスクが大き過ぎるため、そこで効果的な地方分散が求められます。
地方においてコンパクトシティが成功したかと思える地域の事例もありますが、そこはあまりにそれぞれの地域の実情に差があるため、我が町も右に習ってとはなり得ません。
結論的には、「自分の住む地域は自分の手で」究極これしかありません。
気づいていなければ気づかなければならないし、必要な支援があるならば明確にその根拠を持っていなければなりません。人材が不足しているならその事実も認知すべきです。
その上で実行が伴わなければ何の意味もありません。
消滅都市という言葉がありますが、消えていく地域を私たちは目の当たりにしています。それは消しちゃならないのではなく、消えるべく退化したと考えるほうが妥当ではないでしょうか。住民を含めて、社会が必要性を選択したという理解です。

ローカルアベノミクスの細目に「小さな拠点の形成」というのがあります。持続可能な地域運営とでもいいますか。
非常に解りやすい地域残しの手法であるし、実施している地区も沢山あるため事例も盛り沢山です。但し前にも書いた通り地域の実情は2つと同じものがありませんので、参考にしても当てはめて真似をすることだけはしてはならない。行政が関与する場合、その行政運営のセンスが求められるところではないでしょうか。・・というより、そもそも地域の個別の問題に行政に手放し状態で解決を求めても無駄足でしょう。

小さな拠点と並んで「地域運営組織」というものがあります。「2020年 までに小さな拠点を全国で1,000箇所、地域運営組織を全国で3,000団体形成する。」というKPI(目標指数)が示されている、れっきとした国の施策です。
この地域運営組織というものをしっかりと踏まえて、噛み砕いて消化して、目指していくのがこれからの核となる地域(と言っても集落の集合体レベル)の生き継ぎ方なのかなと、私は考えているところです。

具体的な資料を紹介します。
総務省の自治行政局による、地域運営組織に関する報告書の抜粋ですが、まちづくりで最も重要とされている人(人材)の活用についてです。

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(4) 地域内の人材確保・育成と地域外の人材の活用
①地域内における事務局スタッフの確保・育成
地域づくりにおいて最も重要なものは「人と人とのつながり」であるため、地域運営組織の事務局においては、「地域のつなぎ役」としての専従スタッフの常駐が重要である。
地域住民相互の支え合いを礎として、地域の課題解決に向けた様々な取組(活動)を行う地域運営組織のスタッフには、社会生活に不可欠な基礎知識はもちろん、組織運営の知識や会計・事業マネジメントの知識、助成金申請をはじめとする行政事務の知識など、幅広い知識(能力)が求められている。
しかしながら、これらの知識(能力)を一人で合わせ持つようなカリスマ的なリーダーを見出すことは困難であり、また、仮にそうした人材(リーダー)を見出すことができたとしても、地域運営組織の運営が個人の能力に依存してしまうと、例えばリーダーが不在になるような事態が生じた場合に活動の継続が危ぶまれることになる等、地域住民が互いに支え合う組織として好ましくない面もあると考えられる。
この点については、「地域住民間でできることを分担して担当する」との観点から、リーダーをはじめとするスタッフが役割分担(業務分担)を行うことにより、組織運営上の負担やリスクを適切に分散させることが考えられる。この場合、事務局内において全体の事業を把握し、組織内外との連携・交渉等を行うスタッフについては、常駐・専従の職員として配置しつつ、その他のスタッフについては、事業の規模や組織の財政事情、地域住民間の役割分担等の実態を総合的に勘案のうえ、適宜、地域の状況と必要性に応じて配置することが望ましい。
また、こうした知識(能力)の取得のために、地域運営組織のスタッフが他の地域を訪問し、先進的な取組等を視察することや、中間支援組織等が実施する研修会を受講することも重要と考えられる。

②地域内における人材の確保
地域内において、地域運営組織の活動や運営に必要な人材(スタッフ)を確保するにあたっては、地域住民が地域の課題を自らの問題として考える「当事者意識」の共有が重要であり、こうした「当事者意識」を生み出すために欠かせないのが、地域で暮らし続けたいという意味や価値観、地域への「愛着」と「誇り」である。このような思いを醸成するためには、地域の魅力を「知ること」「高めること」「保ち続けること」が重要であることは言うまでもないが、加えて、地域内の一部の人材に依存することがないよう、地域運営組織の活動に関する地域内の役割分担においては、当番制やローテーション制、段階を踏んだ役職への就任等を通じて、限られた貴重な人材を地域内で循環させることも重要と考えられる。

●この資料に興味のあるかたは、以下から全文がダウンロードできます。
暮らしを支える地域運営組織に関する調査研究事業報告書(H28版)
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さて、これらも鵜呑みにはせず、地域の実情事情を見極めて欲しいと思います。
私自身もきっとこれについては、違ったニュアンスの表現をするはずです。

2016年2月11日木曜日

新井商工会議所会員景況調査結果を手にして

第26回 新井商工会議所会員景況調査結果を手にしました。
(H27年10〜12月実績とH28年1〜3月見通し・新井商工会議所、中小企業相談所)

第1四半期(4〜6月)と第三四半期(10〜12月)の統計を毎年蓄積しながら、現況と見通しを分析していくものです。業績を売上や取り巻く経済状況等々アンケート項目の集計データを数値とグラフで表してあります。

第1四半期と第三四半期の統計と、第四四半期を見通した数値と比較しているので実のところ正しく見れているか??私自身疑心暗鬼に感じながらも・・、激しい右肩下がりはやはりインパクトがあるという感想です。


これをどう読み解くかは単純にはいかなそうですが、私が最も関心を持ったのは最後の3ページ「望む中小企業振興策」(業種と規模毎)の、回答者からの声です。
やはりダイレクトな訴えが重く受け止められるのは言うまでもありません。


意見や要望は置き換えればエネルギーです。ホンネを言うと、その声の裏側にある思い、あるいは、ここに書かない企業のお一人お一人の心の不安やため息が聞こえてきそうで切なくなります。私もかつてそうでした。
サイレントマジョリティ・・・声なき声、と言ってもいいでしょうか。

魔法の薬は望んでも出てこないものだと思います。
ただし、元気になろうという気持ちを持って応援し合うことで、活力を生み出していく方法はあります。
私は私の役割を果たすべく取り組みます、皆んなで乗り越えましょう!

2016年1月20日水曜日

むらの小談会(no.001)地域談義「自分はどこへ行くんだろう!?」

地方創生において、政府より”一億総活躍”が掲げられましたが、今後その中核となるワカモノは、仕事の現状をどう捉え将来どんなビジョンを描いてこの地に居るのでしょう?
妙高地域で、活動ないし仕事をしている20代の男女3名と「やりたいこととお金や時間の制約」という角度からそれぞれの仕事観を掘り下げました。

  • やりたいことはあるが、仕事としてやっていく方法が解らない。仕事をしないでいる期間が不安なので就職はしたいが、望まれるスキルが身についていない。(RM)
  • 目指す道でいろいろ勉強したり、実際の業務についたりもした。今後は海外でさらにスキルを磨いていきたい。(MS)
  • 本業とバイトに追われながら生活している。本業ではみんなの理解を得ながら仕事をさせてもらっている。(RG)

お金のために働くにしても、自分のやりたいことをする時間を大切にしたいのは誰しもが思うことだと思いますが、そこでなかなか将来設計までは手が届かないようです。(うすらぼんやりとしているといいますか・・)
仕事ができる環境、しかも自分を活かせる分野であればなおさらですが、地方においては単に就職口(雇用)ではなく、そういった導きができる職場が必要だと感じます。それはつまり地元中小企業ではないでしょうか。

結論はでませんでしたが、さらにその職場像、事業者像が明確になって行くといいと思います。



  • むらの小談会 no.001
  • 2016/01/20 11:00〜12:30
  • テーマ:地域談義〜自分はどこへ行くんだろう?
  • 参加者:RM(Uターン・無職)、MS(学生)、RG(非常勤職員)



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